顔面部疾患の中国鍼灸治療
顔面神経麻痺、顔面痙攣、三叉神経痛、バセドー病に対する治療


突然いきなり顔の筋肉を動かすことができなくなり(顔面神経の障害)、
唇や目を閉じるのがしにくくなり、飲み物が口からこぼれたりして気づきます。
多くは西洋医学にて経過を診ることになるのですが中枢性(脳など)の障害で
なければ原因不明といわれるベル麻痺などはぜひ鍼灸治療をおすすめします。
先日も妊婦さんの顔面麻痺患者さんが当院のよくしていただいています医師の紹介
にて来院されましてもちろんですがステロイドなどの薬がまったく使えず
ただただ経過をみているだけなので医師の依頼をうけ治療したことがありました。
発症後10日で急性での治療であり早く治療できたこともありますが
3週間の期間で週に2〜3回の治療にて90パー以上の回復といわれました。
同じように妊婦さんで3症例ありますがどれも好転しましたので自信をもって
鍼灸治療をおすすめするしだいです。ただし妊婦さんのように薬を飲めない場合は
しかたないですが通常はもちろんですが併用をお願いします。
ほとんどの麻痺は軽度でして治っていきますが重症例ももちろんありますのでその場合は
薬を併用していないとおそらく何%か改善率が違うからです。
軽症か重症かは結果しだいという事から注意が必要だと思うのです。



それにしても妊婦さん3症例とも好転した時はあまりにも改善の強さに驚いたのですが
やはり妊娠時は子供の力もあるのか自然治癒力が違うんだなとつくづく思いました。
鍼治療のみで薬を飲んでいなかったから改善率が高かったとは思ってはいませんのであしからず。
最近では薬を飲むと自然治癒力がおちるから鍼のみでといわれますがそれには何の根拠もありません。




顔面神経麻痺とは?

顔面神経は脳からの情報を顔の筋などに伝える役目をしています。
これが何らかの原因で伝わらなくなり顔面の筋肉をうがかせなくなる状態を顔面神経麻痺と言います。
顔面神経麻痺では顔の表情を作る筋肉が麻痺するためマブタが重く目を閉じれず目が乾きます。
涙がでないので常に眼球は乾燥しています。もしくは目がとじれないので涙が流れる場合もあります。
口もまた閉じることができないので水がこぼれたり話しにくくなります。
また当然麻痺側の顔は緊張がなくなり反対側に顔がゆがみます。
また耳鳴を伴うことが多かったり味覚がなくなったり顎が悪くなる場合もあります。

末梢障害による原因としては原因不明説とヘルペスウイルスの感染が考えられます。
原因不明説はベル麻痺と呼ばれ寒冷刺激やストレスが原因ではとされています。
予後は良好で鍼灸治療との相性も非常に高いです。
ウイルス説では精神ストレスや疲れなどで身体の抵抗力が低下すると体内にいるウイルスが活発となり
顔面神経は炎症をおこしはれてきます。はれることで血管など圧迫し神経への栄養が不足になり
浮腫が進行し麻痺となります。いわゆる循環障害であります。予後はベル麻痺よりは悪いです。

あくまでまずは西洋医学を中心に治療を受けながら麻痺の回復を目的に鍼灸をおこないます。
ですのでまったく病院にて受診していない顔面神経麻痺の治療は当院ではできません。
そして発症後1週間ほどからの鍼灸治療の開始がベストです。
なかには脳血管系など中枢性が原因のの重篤な病が隠れている場合があるからです。

◎顔面神経麻痺の鍼治療
麻痺側に対して鍼刺激をおこない筋の萎縮を防ぎ神経と筋肉の伝達を良くします。
側頭部や後頭部などへの刺激や手足のツボへも刺激をいれることもあります。
特効穴としては耳裏にあるエイ風穴への置針は効果的であります。目の開閉には眼刺鍼は非常に有効です

中国上海において鍼灸臨床を研修していたときに最も驚いたのは
鍼灸に来られる顔面神経麻痺と脳卒中後遺症の患者さんが異常に多かったことです。
中国の先生に聞くと鍼灸治療は薬の副作用もなくゆっくりであっても
確実に改善していくことを患者さん自身がよく知っているので
顔面神経麻痺ではまず鍼灸をするらしいです。薬も漢方薬もしないようです。鍼のみでしていました。
中国では漢方薬と併用するケースが多いのに顔面麻痺には鍼のみでいいという見解があるようです。

実際中国では中国バリという太い鍼をおこなうのですが私の感じでは
逆に顔が引きつったりと自然な表情が作れない場合もあるのではと感じています。
ですので当院では太い鍼はおこなわず細い鍼にて効果をだしています。

平成20年での天津での鍼灸研修では顔面麻痺にはこの細くて短い針を使うのよと
顔面麻痺が得意な先生に教えてもらいました。中国でも現代では鍼治療を受けるという
方が少なくなってきているようで痛くなく治療するのも大事だということでした。
だんだん西洋化してきて西洋医学がかなり重視されている現状でもあります。
そういう中でも顔面麻痺にはやはり鍼というのは間違いないようです。

また今回天津にて新たに透刺という技術を習得しました。

まずは顔面麻痺になりましたらすぐに病院に行って検査をしてそしてできましたら
その結果をもって相談していただければと思っています。
結果によっては鍼治療を早い段階からはじめる可能性がありますので早めに相談ください。


もちろん当院でも外傷・術後などの原因での重度の顔面麻痺でも定期的に通っていただくことで
かなり改善するというケースもございますのでまずはご相談を。

おそらく病院で相談されたら針治療は否定されることでしょう。
悪化したという報告が患者さんから医師に伝わるからだと思います。
よくなったという報告は伝わりませんからね。それは逆もあります。
治療家の技術力によってはかなり安定した治療効果を期待できますので
患者さんにとっては悪化は心配だとは思うのですがぜひご相談していただければと思う今日この頃です。


針治療がよく効く顔面麻痺の症状は
1、額のしわ寄せがしにくい 陽白穴が効果的
2、兎眼(目の開閉がしにくい・涙がこぼれる)  上晴明穴と魚腰穴が効果的
3、口が閉じにくく食べ物がこぼれる・口笛が吹けない等  鼻のしわを作る奇穴が効果的

これらの症状は非常によく効くつぼを発見しています
ベル麻痺がもちろん効果が高いのですがハントであっても効果率は高くあります。
ただしハントで強い神経障害がある場合は効果がでにくい場合もあります。例えば以下の状態がある場合です。
・耳鳴りや難聴などにくわえて耳の痛みなどを訴える場合
・味覚障害などの神経障害もあるばあい





◎顔面痙攣眼瞼痙攣・チックの鍼治療

痙攣には手足のツボへの置針と痙攣している部分に直接おこないます。
ツボは肝経を中心に配穴します。通電はせず置鍼のみです。
当院では主に眼瞼痙攣の患者が多いのですが3ヶ月以内であれば効果はかなり期待できます。
最近では発症して何年もたっている症例もありますので3ヶ月以上の症例でも大丈夫なようです。
またチックに関しても当院のてい鍼治療によってかなり改善できますので遠方でも御相談ください。

治療としましては置針といっしょに顔面の痙攣ポイントへのてい鍼治療が効果的です。
あてたりさすったりする事で痙攣に有効であることがわかってきました。
痙攣に対して強く刺激したり低周波を流す事は時に悪化の原因となるケースもありますので注意ください。



◎眼瞼下垂の鍼治療
これらの疾患は西洋医学でもなかなか難しいとされています。
また西洋薬の場合副作用の問題もあり大変であります。
鍼灸を併用することで改善していくことがありますので報告します。
ポイントは脾経のツボへの刺鍼です。このツボに対して痛みをともわないよう
ゆっくりと刺入します。少なく痛くない鍼刺激の方が患者さんもリラックスしてよいようです。
治療に必要とする期間は長期にわたりますがゆっくりと改善していく可能性があります。
ゆっくりの改善をのぞみ長期的な治療を考えている場合はぜひご相談ください。
今まで何例か見ていますが皆さんゆっくりですが改善していきます。


◎三叉神経痛の鍼治療

最近三叉神経痛患者さんが増えましたが自律神経を整える治療をおこなっていましたら
急速に良い効果がでるようになりました。今では得意疾患の1つになっていますのでぜひ御相談ください。
以前までは強く打つようにしていたのですが最近では弱めに打つことが増えてきました。
弱くて痛くない鍼で治るのならその方がいいので最近はほとんど弱めでしています。
またさらに痛みが強く敏感な患者さんには当てるだけのてい鍼治療をおこなっています。


◎味覚・嗅覚障害
自律神経失調症などでたまにみられる症状です。
まずは専門医にて診察してください。
腫瘍などの可能性もあるからです。原因不明といわれたなら
自律神経を整える針灸治療をおこなってみられることをおすすめします。
非常に効果率がいいので別サイトにまとめていきます。
そちらをごらんください。


◎バセドー病(眼球突出・喉の腫れ)に対する鍼治療

バセドー病による眼球突出や甲状腺腫大に対しておこないます。
また西洋薬の副作用などで自律神経失調に陥った時はそういう症状にも加えて有効です。
バセドー病の治療は上海・針灸経絡研究所にて1年間何金森教授のもとで勉強しました。

眼球突出や喉の腫れがひどい場合はいわゆる実症として
その周辺に対する治療を主としていきます。なかなかバセドーの鍼治療をおこなう治療院が少ないからか?
当院にはかなり多くの問い合わせがきます。また他の日本鍼灸師や医師からの紹介などで患者さんがくることもあります。


鍼灸経絡研究所ではいわゆる代謝性疾患に関するたくさんの治療法を学びました。
特にバセドー病には指導教授である何老師の研究テーマであることから1年間にわたり臨床を見学・研修させてもらいました。
眼球突出や自律神経症状に対して鍼はかなり効果的でありました。
また漢方薬なども同時におこなうことでさらに効果は倍増するようです。
特に鍼は副作用がないのでさらに喜ばれます。
これも中国鍼灸の指導教授である何老師のおかげさまです。



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